2012年頃には、まだ10%台だったスマホの普及率が、ついに50%を超えるほどになってきました。若年層や女性層の間では、普及率が80%を超えるカテゴリーもあります。
そのためWebサイトにアクセスするデバイスも、PCではなくスマホやタブレットからの流入がかなりの数になってきました。昨年11月には、ヤフーのトップページのアクセスが、PCとモバイルで逆転しました。もはやインターネットのアクセスは、スマホなどのモバイルが中心といって過言ではないのです。
こんな状況を受け入れがたく思う人たちは少なくありません。モバイルの最適化を進めている私たち自身でも、現実の利用状況には驚くばかりです。多くの企業Web担当者が戸惑うのも無理はありません。
「まだまだPCサイトが主流。そんなに急いでスマホ対応してどうする?」
と、多くのWeb担当者が心のどこかに思っていることでしょう。
あまりにも激しい普及スピードに比べて、存在するモバイルサイトの多くは、お粗末なパフォーマンスのサイトがほとんどです。すでにほころびや問題・課題、また将来的にみても「作り替え」を余儀なくするサイトがあまりにも多いのです。実に無駄で、私たちはこれを「ろくでなしサイト」としています。
「ろくでなしのモバイルサイト」が生まれてしまった背景に、誤った情報や、性能精査、勝手に決めつけたルール、少ない予算などがあります。これらのサイトには、次のような特徴があります。
【ろくでなしモバイルサイト】
これらの問題を整理するとおよそ次の5つのポイントに絞られてきます。
【やってはいけない必要事項】
これらの不都合があると、将来を見据えた「マルチスクリーン時代に対応したWebサイト」を目指せるはずはありません。あくまでも暫定的でトライアル段階の未熟なモバイルサイトだというわけです。
ただし、すでに作ってしまったものは仕方ありません。大切なのは、これから構築する新しいサイトに対しては、将来を見据えて、やり直しの少ない正しいアプローチを行うこと。なにより、もったいないのは「時間の無駄」であり、「お金の無駄」です。マルチスクリーンの時代のWebには、こうしたことをクリアして、正しくサイトを構築していく必要があります。