師走となった土曜日の夕方の御茶ノ水の界隈のことです。 スポーツ用品が並ぶ靖国通り裏手にあるラーメン店の中。 店主がいいます。 「もうこのあたりガラガラでしょう。昔はこんなことはなかった」 「ん・・・・・・」 まだ夕方の6時をまわったにすぎない。 「今はみんなインターネットだから、ここまでくる必要がないんですよ」 かつて、ここ御茶ノ水のスキーショップ街は、「安さ」を求めて、東京近郊から人々が集まり、車がごった返していました。 この街に来る目的は、少しでも安いモノを求めたり、バーゲンやタイムセールスだったり、特別クーポンだったりと、客寄せの仕掛けにのって、少し前はものすごく人が集まっていたのです。 ところが、ここ数年は、めっきりその数が減ったといいます。 私自身も、インターネットを生業としている手前、ネットスーパーや価格ドットコムなどの勢いは、理解はしているつもりでいましたが、ひとつの街の賑わいさえ減らし始めたとは思いもよりませんでした。
それぞれの役割は別々に機能し、それぞれ両立していたように思っていたのですが、どうやら、少々事情がかわってきました。ひとつ街の賑わいさえ、深刻な影響を及ぼす時代になってきたようです。 裏通りのラーメン店は、3軒ほど並んではいたもの、どの店のガラガラ。通りに駐車するクルマの数も少なく、クライマックスを迎えようとしている12月の週末としては確かに寂しい感じがします。 確かに、もっときれいでスペースもたっぷりなデパートあたりで物色して、丁寧に試着してサイズさえわかれば、あとはネットショップの出番です。 御茶ノ水のように、かつてのメッカだけど、小売店街が集まる街というのはとうとう厳しくもなっているのでしょうか? 秋葉原、浅草橋、小伝馬町などの街は、どうなんでしょうか? これからちょっとリサーチが必要です。 インターネット・ショップという勢いは、10年を超えて、いよいよ街そのものを変え始めてきたようなのです。