マイクロソフトの最新OS『Windows10』のリリースまで残り2日となりました。
今回無償アップデートということもあり、現在広く利用されているWindows7から多くの方がアップデートしようか、どうしようかと悩んでいるのはないでしょうか?
ということで、そんな気になる『Windows10』の注目すべき点をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
最近では、スマートフォンやMac OSなどでは当たり前となっている無料アップデート。これまで小さなアップデートでもアップグレード版として有料で提供してきたWindows OSには大きな変化と言えるのではないでしょうか。
現在のところ1年間の期間内であれば、無料でのアップデートが可能と発表されています。
一度無料で提供してしまうと、有料での提供にはそう簡単には戻せません。他のOSにあわせて、マイクロソフトも無料アップデート版を提供しようとしているのは苦渋の決断ともとることができ、注目すべき点といえるでしょう。
また今回、我々のようなweb制作サイドも小さくガッツポーズしたくなるような変化が期待できます。
OSが無料で提供されると、アップデートする人が増えます。すると、今まで標準で搭載されているブラウザを使っていたユーザーのブラウザが一斉に最新のものにアップデートされます。
これは、アーリーマジョリティ以降のユーザー…つまり、大半のユーザーのブラウザが統一されるということになります。
これまで、IEのバージョン問題で修正に費やしていた時間が削減できるということにつながるわけですね!
『Windows10』で一番注目すべき点は、実はすべてのデバイスでのOS統一という点です。
現在スマートフォンは、AndroidとiOSの2つのOSが大半を占め、PCは9割ほどがWindowsという構図が長年続いています。今回のWindows10のリリースによって、マイクロソフトはPCだけでなく、スマートフォンOSの市場に割って入ろうとしているわけです。
さらに、2015年1月にマイクロソフトが発表したホログラム対応のヘッドマウントディスプレイ『HoloLens』を筆頭にインターネットにつながっているモノ(loT)すべてに共通でカバーできるOSになるとか。
これは、革命と言っていいレベルの進化で、ユーザーサイド、デベロッパーサイド共にメリットがあります。
ユーザーは、利用する環境に合わせてアプリケーションを探して使い方をそれぞれ覚える必要がなくなり、共通のアプリケーションで済むので、それぞれ購入する必要がなくなり経済的です。
デベロッパーサイドでは、デバイスに合わせたアプリケーションを個別に開発する必要がなくなり、統一されたプラットフォームで動作する1つのアプリケーションを管理するだけでよくなります。
WindowsといえばIEでしたが、『Windows10』では新しく『Edge』というブラウザに変わります。
この新しいブラウザの最大の特徴は、ブラウザに「手書きができる」という点です。
これまで、サードパーティー製のアプリでは手書き用アプリなどもありましたが、その機能が標準で搭載されているあたりは、先に述べたようにすべてのデバイス上での利用を視野に入れて一から開発されたということがよく分かります。
この機能によって、ユーザーは家族間、友人に手書きのメッセージをシェアすることができるようになります。
また、我々デベロッパー側や企業のweb担当者は、修正指示やバナー追加などをブラウザ上に書き込むことができるようになります。
今までは、キャプチャを撮ってからパワーポイントに貼り付けて指示を書いたり、印刷して手書きで修正指示を書き込んだものをスキャンして…という手間がかかっていたところを簡単に行うことができるようになります。さらに、手書きしたものは、そのままキャプチャしてメールで送れるようなので、その部分も利便性が増していると思います。
3つの注目すべき点の他に、追加された便利機能がいくつかありましたので、ご紹介しておきます。
Windows8で一度なくなりユーザーから不評だったメニューが復活します。ただ元に戻るだけではなく、今までのスタートメニューの他に、よく使うアプリケーションなどをスタートメニュー内にピン留めして、簡単にアクセスすることができるようになります。アプリケーション以外にも、よく連絡する人やお気に入りの動画などもピン留めしておくことができるようになるそうなので、多くのユーザーにとってうれしいアップデートになりそうです。
スマートフォンなどではよく見かける音声アシスト機能「Cortana」がWindows10で実装されています。この機能は「Siri」や「Google Now」と同じだと思いますが、デジタルのユニバーサルデザインとして歓迎すべき機能の一つだと思います。
Windows10のアップデートに合わせて開発されてきたのが『Windows Hello』という生体認証機能です。この機能を使うためには専用のプログラムが必要なようですが、インターネットライトユーザーでもパスワードを複数持っているのが当たり前の時代になっているので、いちいち長いパスワードを覚える必要がないのはいいですよね。
基本的な利用方法は、Windows10にログインする際に顔・虹彩・指紋認証でログインできるようになるというものですが、この認証データは、PC内にのみ保存される情報になるので、セキュリティ面でも安心です。
未だにXPを使っているユーザーはもちろんですが、無料でのアップデートが可能なWin7、Win8のユーザーはそれぞれのいいとこどりの今回のアップデートは是非行うべきだと思います。Win7、Win8のユーザーは発売から1年間であれば無料でアップデートできるので、少し様子を見てからのアップデートでもいいかもしれません。
ちなみに、Win7以降のOSを使っている方は、ディスプレイの右下のツールバー付近に新しいWindowsのロゴが出ていると思うので、そこからアップデートできるようになっています。今まで慣れていた環境が一番と思っている方はたくさんいると思いますが、XPがサポート対象から外されたように、いずれ古いOSは淘汰されていきます。
みなさんもこれを機に、マイクロソフトが満を持してリリースする、マルチデバイス統一OSの『Windows10』にアップデートして、より快適なインターネットライフを楽しみましょう!
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