いよいよ先月発売となったApple Watchをはじめ、スマートウォッチと呼ばれる腕時計型ウェアラブルデバイスが今年、大きな盛り上がりを見せています。全世界での出荷台数で見ても、Apple Watchの発売を皮切りに昨年の460万台から今年は2810万台へと、大幅な増加が見込まれています。
そんなスマートウォッチがスマホとどう関係してくるのか、今回はApple Watchを例に考えてみました。
Apple Watchを入手、いざ使おうとするときにまず要求されるのがiPhoneとのペアリング。そう、Apple Watchをはじめとするスマートウォッチは現状、そのほとんどがスマホとの連携を必要とするのです。Apple Watchを使いたくても、iPhoneを所持していない方はこの時点で出鼻をくじかれることになります。ちなみに筆者はAndroidユーザーのため使えず。
現在対応しているのはiPhone5以降の機種で、バージョンはiOS 8.2以上にアップデートする必要があります。iOS 8.2以上であれば自動的に管理アプリがインストールされるので、ここで初めてApple Watchを最大限に活かせるようになります。
Apple Watchの機能として以前から注目されていたのが、心拍数や運動量などバイタリティを測定する機能。これによって健康をより身近に意識して生活できるようになると発売前から話題を呼んでいました。この他、専用アプリをインストールしていくことで様々な使い方ができるようになるApple Watch。「iPhoneアプリじゃダメなんですか?」そんな疑問に答えるべく、個人的におすすめのアプリをいくつか紹介します。
Apple Watch標準搭載のアプリで、iPhoneのカメラを使う際のファインダーとシャッターの役割を果たします。手首の画面でフレームを確認しつつそのままシャッターが切れるため、集合写真や自撮りなど、自分とカメラが離れた状態で撮影したいときに便利なアプリです。
出典:Apple – Apple Watch – 内蔵アプリケーション
iPhoneを取り出さずにメッセージが読める上、LINEならではの機能としてスタンプによる返信も可能です。満員電車などスマホが取り出しづらい状況で何度も画面を眼前に持ってくる必要がなくなるのは嬉しいですね。
出典:Apple – Apple Watch – App Storeアプリケーション
喫茶店など、店内に楽曲が流れているところで「この曲のことを知りたい!」「どんな歌詞だっけ?」となった場合に重宝するアプリ。流れている曲をiPhoneが読み取ってその情報をApple Watchに表示してくれます。iPhoneアプリとしてもありますが、何より気になったその瞬間に読み取りが開始できるというところが素晴らしいです。
出典:Apple – Apple Watch – App Storeアプリケーション
電車で目的地に向かうとき、あと何駅…あと何分…乗り換えは?出口はどこ?とスマホを確認しては仕舞い、確認しては仕舞い…と繰り返してしまうことはありませんか? このアプリさえ入れておけば、「到着○分前 あと△駅」といった通知がすぐさま確認できる上、駅から出口までのルートや乗り換えルートも時計を確認する動作でさくっとできるようになります。
出典:Apple – Apple Watch – App Storeアプリケーション
調理中にスマホでレシピを確認するとき、その都度手を洗って水気を落として…と繰り返したり、レシピがいつでも見られるようにとスマホを調味料入れの上など変な所に置いて本体がみるみる汚れていく…ということが実際よくあります。Apple Watchを介してそれが全て解消されるとなると個人的にはそれだけで欲しくなります。
出典:Apple – Apple Watch – App Storeアプリケーション
上記以外にも多数の専用アプリがあり、その数は今後も増え続けていくことでしょう。ただ、これらを含めApple Watchのアプリは基本的にiPhoneとセットでの使用が前提です。LINEは文章で返信するにはiPhoneが必要ですし、Shazamの聞き取りはiPhoneが行います。そのため「iPhoneアプリじゃダメなんですか?」という問いに対しては「ダメじゃないけど、より便利に使えますよ。」という答えになります。
前述したとおり、Apple Watchを使うには基本的にiPhoneを携帯する必要があります。慣れないうちは、iPhoneを使う頻度が変わらないという方もいるでしょう。ですが少し使い方を意識してみると、自然とiPhoneを取り出す頻度が少なくなり、ときにはiPhoneを手に取らない日もあるかもしれません。
一見、「iPhoneは必要なくなるのでは」と思われるかもしれませんが、今のところApple Watchがデバイスとしてできることは限られているため、しばらくはiPhoneありきの便利ツールという立ち位置で上手く使い分けを行う必要があります。
現状ではApple Watchが与える影響は一部のユーザーに留まっているようですが、それでもこうしたスマホと共存関係にあるデバイス・プロダクトが世に周知されていくことは、今後スマホが今以上に一般化していくことへの大きな要因になるかもしれませんね。