位置情報サービス(以下、ロケーション)は、GPSを利用して自分の現在地を取得し、情報を得るサービスです。昔から提供されているサービスですが、スマホの地図アプリなどで日常的に使うことも多いのではないでしょうか。そんなロケーションですが、今では現在地の取得だけに留まらず、その情報に応じた便利なサービスが増えてきています。
公式アプリなどで、ロケーションから近くの店舗を検索したり、店舗に近づくとクーポンが配布されたり、来店でポイントが付与されるなどロケーションを利用したサービスが普及しています。代表的な例としては、三井不動産商業マネジメントが展開する「ららぽーと」や、楽天の来店ポイントアプリ「楽天チェック」などが挙げられます。
また余談にはなりますが、ジャストシステムのマーケティングリサーチキャンプによる調査データによると、来店や購買頻度を増やすきっかけはクーポンが最も多く、来店促進を図るのには実に効果的であることがわかります。
クーポンが消費を促す!「飲食店や小売店の公式アプリ」利用調査| マーケティング リサーチ キャンプ
タクシーを配車するアプリは一般的になっています利用者の位置情報から、周辺のドライバーに対してリクエストを送る仕組みになります。自分の位置だけでなく、リクエストを送った車の位置もわかるため、利用者、ドライバーの双方にとって利点のあるサービスともいえます。世界に展開する配車サービスUberや、LINE TIXI、各タクシー会社の公式アプリなど広がりをみせています。
鍵や傘など忘れがちなものに位置情報を発信するタグをつけて、一定距離を離れるとアラートを鳴らしたり、タグをつけた物の位置をスマホで確認できるものになります。同様の機能でいえば、iPhone、iPadなどApple製品でも同様の機能がデフォルトであり、デバイスを紛失した際にはiCloudの「iPhoneを探す」機能を使って探すことができます。
位置情報サービスは、すでに日常生活に欠かせないものとなってきました。位置情報からお得な情報、役立つ情報が手元に届くのはとても有益ですが、その利便性に伴い常に自分の位置が把握され、行動経路が残ってしまうことも忘れてはいけません。情報制限を自ら行い、プライバシーを守ることも念頭におく必要があります。