2009年にルーク・ウロブルスキー氏が「モバイルファースト」を提唱してから早7年。PCサイトが中心だったWebコンテンツ制作が、徐々にスマホに重点をおいた制作へとシフトしていきました。それにともない、ユーザーとのコミュニケーション方法も変わってきたのをご存知ですか? そこで今回は、PCとスマホのコミュニケーションの違い、スマホ向けのコミュニケーション方法を紹介していきます。
まず、PCユーザーとスマホユーザーの違いを考えてみましょう。まず、決定的に違う点としては、使用する環境にあるといえます。PCユーザーは主に会社や家で腰を据えて作業をしたり、じっくり調べ物をする際に使うケースが多く、スマホユーザーは自宅や会社はもちろん、移動中の電車など、場所、時間にとらわれず使用することが多いのではないでしょうか。
場所を選ばないスマホは調査データにも現れており、様々な場所で使われていることがわかります。
(出典)『スマートフォン利用の格差世代は50代から』スマートフォン利用に関する調査 | 楽天リサーチ株式会社
また、上記データから電車やバスの移動時間によく使用されていることが読み取れ、長時間にわたりスマホを使用するわけではなく、短時間での使用が主であるといえます。そして、この短時間(いわゆるマイクロモーメント)の中で、どのようにユーザーとコミュニケーションをとるかが鍵となります。
ユーザーとのコミュニケーション方法として、真っ先に思いつくのはメルマガです。今でもPC、スマホ含めて配信しているサイトは多いかと思いますが、毎週・毎月配信しても開封率が悪かったり、労力に見合うコンバージョンを得られないのが現状です。
そこで、最近新たなコミュニケーションツールとして台頭してきたのが「Webプッシュ通知」です。今まで、ネイティブアプリのみで使用されてきたプッシュ通知と同じように、Webサイトからプッシュ通知が送れるようになり、よりユーザーに近い形でコミュニケーションがとれるようになってきました。
例えば、登録したサイトの実店舗が近くにあったら、タイムセールやキャンペーン情報を送れたり、Webサイトに訪問中のユーザーに対してお得な情報を送れたりと、ユーザーの関心・興味が高い状態でWebプッシュ通知を送ることで、ユーザーからの反応を得やすくなります。
すでに実装している例として、BEYOND THE RACKという海外のECサイトでは、実際にWebプッシュ通知を導入し効果が得られたというデータも発表されています。
※Webプッシュ通知の詳しい説明はこちらの記事で紹介されています
今回、Webプッシュ通知を取り上げましたが、メルマガと比べて文字数制限があったり対応ブラウザが少なかったりと、劣る点がいくつかあります。また、年代別で好まれるコミュニケーション方法も異なるため、まずはWebプッシュ通知とメルマガを併用しつつ、ユーザーと積極的にコミュニケーションをとりながら見極めていきましょう。